店主敬白

旨味が注目されて以降、昆布といえば出汁をとるイメージが広く浸透し、さらに出汁をとることは手間がかかると敬遠され、一般の方が昆布に触れる機会が減ったのではないかと危惧しています。とは言うものの、出汁は昆布の一面にすぎず、もともとは食品として食べられてきた歴史が長く、おぼろ昆布やとろろとろろ昆布といった手軽に食べられる製品も生み出されて来ました。我々事業者は、昆布を食べやすい状態にする「加工」を生業としており、加工に応じた最適な昆布を選び、ご要望の形に仕上げ品物をご提供してきました。その姿勢は当たり前の事として次の時代も守ってまいります。さらに今後は、これまで以上に情報発信を強化し、製造方法や昆布の使い方をお伝えしてまいります。

我々事業者は、食べて「おいしい」、体に「やさしい」を基本に、お客様に安全な食品をご提供致します。

 

I「おいしい」を実現する加工

おぼろ昆布、とろろ昆布のような削った昆布の加工工程をご説明します。

 ①漬け前     酢につけることで昆布に弾力をもたせ、柔らかくします。

 

    sujime.PNG

  

 ②掃き前     酢につけて柔らかくなった昆布を一枚一枚ブラシで磨きます。

 

 ③積み前  伝統的な手法で機械削りをする場合、掃き前を経た約50キロ分の昆布を

       一枚一枚方形に積み上げ、数十トンの力で圧縮します。


 ④削り   昆布を専用の刃物で削ります。

       一枚の昆布の表面を刃物で薄く削ったものが「おぼろ昆布」

       圧縮した昆布の塊を削ったものが機械製造の「とろろ昆布」です。 

 

    BD32BC42-1FA2-48CB-868B-1016757DBA16.jpeg 

 

II 体に「やさしい」理由

昆布は低糖質、低脂質

世間に目を向けると食品成分表示はおおかた100g単位で記載されています。100g単位で昆布を考えると炭水化物が多く、カロリーが高いように見えますが、実際のところ食物繊維メインであり、低糖質、低脂質な食品です。昆布10cm角で10g程度ですから、一食で摂取できる昆布量はしれています。但し、大きな昆布巻きや調理した昆布は砂糖を多く使用する場合があり糖質を気にする方は注意が必要です。とろろ昆布や、おぼろ昆布といった薄く加工した加工品は昆布の成分が溶出しやすく、昆布の成分をより摂取できると考えます。当店の製品はうまみ調味料を使用しておりません。おぼろや白とろろは塩や砂糖での味付けは一切せず、昆布と酢のマッチングをご堪能いただけます。

  

 

     health.PNG health.PNG

                                                                                                                       

~吉松昆布店(吉松商店)のご紹介~
 吉松昆布店は昆布加工卸問屋として97年前に創業しました。当時、一台のモーターが角切り機や削り機を動かして様々な加工品を生み出していました。当時、モーターは珍しいもので京都市内でも限られた場所にしか設置許可は下りませんでした。モーターの設置許可が下り、かつ鉄道が近く昆布の輸送に適した現在の場所が拠点になりました。今では一般的なった機械製造のとろろ昆布は、広島の昆布商辻本氏の発案です。現在、複数の昆布原藻に加え、おぼろ昆布や白とろろ昆布をご用意しております。店舗オペレートに応じた小分けシール対応、PB対応、ご要望に応じた特殊カット対応致します。業務用からご家庭で使える加工品まで、さまざまな商品がございますのて、お気軽にお問い合わせ下さい。